まともがわからない

虚実半々くらい

上がってんの?下がってんの?

みんなはポケモン何世代?

かくいう私は金銀生まれルビーサファイア育ちだ。

 

ご存知の方がほとんどだと思うので詳しい説明は省略するが、ポケットモンスターにはシリーズ毎にストーリーの核となるモンスター、いわゆる「伝説のポケモン」が存在する。

小学生の私が寝る間も惜しんでプレイしていたポケットモンスタールビー版で言うところの「グラードン」というキャラクターだ。

グラードン」は物語終盤のイベントでシンボルエンカウントとして登場し、一度きりの「ゲット」のチャンスが与えられる。伝説のポケモンはその名の通り、その他の野生ポケモンと比較して体力や攻撃力などのステータスが高く、かつ捕獲確率が低い仕様となっているため、舐めてかかるとこちらのパーティーが全滅させられてしまう。そのため、バトルの直前でレポートをかいて(セーブする、の意)から挑み、捕獲に失敗すれば直前からやり直す、という行為を何度も繰り返すのである。

 

ポケモンには捕獲のために必要なアイテムであるモンスターボールに加えて、その上位互換であるスーパーボール、ハイパーボール、さらには狙った獲物を100%捕獲できるマスターボールが存在するのだが、なぜか当時の私は「伝説のポケモンは通常のモンスターボールで捕まえるべきだ」という考えに執着していた。ただでさえ入手難易度の高いグラードンを、捕獲率の低い通常のモンスターボールで捕獲しようとするため、当然ながらかなりの長期戦となった。

当時の私はこのポケモンを、併せて買ってもらったゲームボーイアドバンスSPでプレイしていた。

ゲームボーイアドバンスSPは、当時としては画期的な二つ折り式の携帯ゲーム機であった。

グラードンの捕獲に苦戦し、少しおかしくなっていた私は、ボールを投げた直後にゲームの画面を閉じ、祈り、そっと開いて確認する、というスタイルにたどり着き、それを何度も繰り返した。何の意味もないが、画面を見ていない方がうまくいくような気がしたのだ。

 

最近いろいろあって、FXで一発当てろと言うミッションが私に課せられた。

私は為替に関してはズブの素人だし、ギャンブルの才能もからっきしである。

それらしい根拠を並べて売った買ったを繰り返してはいるが、正直全くの勘である。

見ていたところでどうしようもないのだが、家でも為替チャートから目が離せず、たった1銭が上下する動きに心を揺さぶられるようになってしまった。

 

そして気がつけば子供の頃と同じことをしている。

パソコンの画面をそっと閉じ、数時間後にそっと開く。状況が好転していることを祈って。

 

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